アフェレーシスにより採取されたリンパ球は凍結されたのち製造工場に運ばれ、製造が開始されます。製品となって治療施設に戻ってくるまでの間(概ね1〜2ヶ月)、病勢を抑えるための化学療法が必要となります。この治療をブリッジング(橋渡し)治療と呼びます。それまでの治療経過を踏まえ、主治医団が適切な化学療法を選択しますが、特に定められたものはありません。臨床試験において使用頻度の高かった薬剤は以下の表の通りです。
橋渡し治療では必ずしも寛解を目指す必要はありませんが、白血病細胞の急激な増加があるとキムリア®輸注ができなくなることや、キムリア®輸注時に白血病細胞が多いと合併症の頻度や重症度が増えたり、長期的な予後に悪影響を及ぼすことがわかってきているので、できるだけ白血病細胞を減らすことが望まれます。また、輸注の数週前には治療を終了しておく必要があり、薬剤によって必要な期間が異なるので注意が必要です。