一般社団法人日本造血・免疫細胞療法学会 Japanese Society for Transplantation and Cellular Therapy

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16. 造血細胞移植患者手帳

最終更新日:2018年3月3日

造血細胞移植患者手帳の目的

造血細胞移植患者さんの医療情報・生活習慣病予防、がんの早期発見、ワクチン接種など、移植後健康管理の具体的なポイントを明らかにして、移植患者さんの長期健康増進を図ることを目的に、造血細胞移植患者手帳(以下患者手帳)は作成されました。

患者手帳の活用について

移植後の経過が長期になると、転居などの理由で、移植病院だけで対応するのは難しくなります。 そのため、移植施設以外の一般の医療機関の受診や会社の健康診断の際に、患者手帳を活用すると、移植後の長期的な経過観察や健康管理が円滑に行えます。地域医療全体で、移植後の患者さんの健康増進を図ることを目指しています。かかりつけの医療機関を受診されるとき、あるいは健康診断を受けられる時などに、手帳を提示していただき、造血細胞移植を受けられたことをお伝えください。

患者手帳のメリット

患者手帳には以下のようなメリットがあります。

移植患者さんへのメリット

  1. 他の医療機関を受診する際、自分の移植に関する情報をひとまとめにして提示できる
  2. ワクチン接種歴・健康診断の受診歴などの記録を残す事ができる

一般の医療機関やかかりつけ医へのメリット

  1. 移植患者さんが移植に関連した健康問題を抱えている際の相談窓口がはっきりする
  2. 移植の情報や、移植後の問題点などが把握しやすい
  3. 感染症などに対する対処法が明確になる
  4. 気を付ける晩期合併症や必要な予防接種が把握しやすい

患者手帳の入手方法

2017年12月ごろから、移植施設で配布が開始されています。今後移植を行う患者さんに配布するとともに、過去に移植を受けられた患者さんにも、外来受診時やLTFU(長期フォローアップ)外来受診時に、施設の状況に応じて配布する予定となっています。

患者手帳の内容について

  1. 移植施設への連絡方法(移植を受けた施設、その連絡先)
  2. 患者さんのプロフィール(氏名、住所など)
  3. 移植の記録(移植日、移植の種類、前処置など)
  4. 健康診断の記録(一般検診、がん検診などの記録)
  5. 生活習慣病などの記録(高血圧症、脂質異常症、糖尿病など)
  6. 入退院の記録(移植後に入院が必要となった際の記録)
  7. 移植施設から地域のかかりつけ医への転院時の留意事項(地域のかかりつけ医に注意をお願いしたい事項について)
  8. 患者さんの最近の状況(血球減少、免疫抑制剤使用の有無、GVHDの有無など)
  9. ワクチン接種について(必要な予防接種について)
  10. 造血細胞移植後の予防接種スケジュール(例)
  11. ワクチン接種の依頼(移植施設からかかりつけ医へのワクチン接種のお願い)
  12. ワクチン接種の記録(ワクチンの接種日などの記録)

患者手帳使用上の注意点

患者手帳が活用されるように、なるべく多くの医療機関の方に患者手帳についての周知を行っていますが、患者手帳の活用がはじまってからまだ時間が短いので、すべての医療機関で患者手帳が円滑に利用できる体制にはなっていません。お困りの際は、患者手帳の交付を受けた移植施設のスタッフに、それぞれの地域での患者手帳の活用方法についてご相談下さい。

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