造血細胞移植患者さんの医療情報・生活習慣病予防、がんの早期発見、ワクチン接種など、移植後健康管理の具体的なポイントを明らかにして、移植患者さんの長期健康増進を図ることを目的に、造血細胞移植患者手帳(以下患者手帳)は作成されました。
移植後の経過が長期になると、転居などの理由で、移植病院だけで対応するのは難しくなります。 そのため、移植施設以外の一般の医療機関の受診や会社の健康診断の際に、患者手帳を活用すると、移植後の長期的な経過観察や健康管理が円滑に行えます。地域医療全体で、移植後の患者さんの健康増進を図ることを目指しています。かかりつけの医療機関を受診されるとき、あるいは健康診断を受けられる時などに、手帳を提示していただき、造血細胞移植を受けられたことをお伝えください。
患者手帳には以下のようなメリットがあります。
2017年12月ごろから、移植施設で配布が開始されています。今後移植を行う患者さんに配布するとともに、過去に移植を受けられた患者さんにも、外来受診時やLTFU(長期フォローアップ)外来受診時に、施設の状況に応じて配布する予定となっています。
患者手帳が活用されるように、なるべく多くの医療機関の方に患者手帳についての周知を行っていますが、患者手帳の活用がはじまってからまだ時間が短いので、すべての医療機関で患者手帳が円滑に利用できる体制にはなっていません。お困りの際は、患者手帳の交付を受けた移植施設のスタッフに、それぞれの地域での患者手帳の活用方法についてご相談下さい。