ドナーになる提供意思は、あなたの「提供したい」と思う気持ちが大切であることが前項(ドナーって何?ドナーになるのは自由意思)で記載されている通りですが、非血縁ドナーは公益財団法人日本骨髄バンクのコーディネーターが担当してコーディネートをすすめていきます。骨髄バンクのコーディネートの実際は、「日本骨髄バンク」を検索するとその詳細が分かります。
非血縁ドナーは、血縁ドナーと違い「ドナーの善意で提供していただいた健康な骨髄や末梢血幹細胞の移植によって、白血病などの治療が困難な血液疾患の患者さんを広く公平に救うこと」という骨髄バンクの基本理念にそって求められており、ドナーさんへは患者さんの情報は知らされません。また、ドナーさんはどのような強制もされませんし、必要な情報はすべて提供されます。そして何よりも、ドナーの健康と安全が優先されます。
ドナー登録をされ実際のドナーなっていただくための、あなたの善意が患者さんに届くまでの流れ(主にドナー選定から採取決定まで)について説明します。詳細は、「チャンス(骨髄バンクにご登録ください)」または、「造血幹細胞移植情報サービス」をご参照ください。
※提供できる年齢は20歳以上、55歳以下で、提供にあたっては家族の同意が必要です。
登録をしてドナー候補者になり、患者さんのHLA型と一致した場合は、骨髄バンクから手紙(アンケート)が郵送されます。
<アンケート内容>
ドナーさんの居住地の骨髄バンクが指定している確認検査施設で、骨髄バンクのコーディネーターから提供に関する詳しい説明がなされ、骨髄・末梢血幹細胞採取のうち、ドナーが承諾しない方法があるか確認されます。医師による医学的な説明と問診を行い、提供の意思に変わりがない場合は、健康状態を確認するための採血をします。
ドナーとして適格になった場合、患者さんにとって最も移植に適した方が選ばれます。ドナー選定されるかどうかは、患者主治医が他のドナーの検査結果など全ての情報を検討し最も移植に適したドナーを選ぶため、確認検査から約2週間から2ヶ月程度要します。
ドナーとして選ばれた場合、骨髄バンクのコーディネーターと医師が、第三者の立会人同席のもとドナーとご家族の最終的な提供意思の確認をします。これが最終同意面談で、提供はあくまでもドナーの自由意思によるもので、最終同意書に署名・捺印する前であればいつでも提供を辞退することができますが、最終同意の後は、患者さんの命にかかわるため提供意思の撤回はできません。このように最終同意書への署名は大切な約束であり、同意が確認されますと、患者側(患者・主治医・移植施設)は「間違いなく移植が受けられる」という前提で移植の準備に入ります。
ドナーの同意後は具体的な提供の日程と採取施設の調整になり、採取同意にはとても重要な意味があることをご理解ください。(最終同面談前にある程度、採取日程のご相談がある場合もあります。)
骨髄・末梢血幹細胞提供の約1ヶ月前に、骨髄バンクが認定した病院で、医師による詳しい健康診断が行われ、自己血採血や麻酔科受診の日程をドナーと相談して決定し、安全な採取に備えます。採取施設には造血細胞移植コーディネーター(以下、HCTC)が在籍している施設があり、施設の案内や手続き等を対応し、非血縁ドナーさんがより安心して提供が出来るよう支援していただけます。
採取前健康診断でドナー適格になると最終的に提供が決定になります。
事前に「ドナー手帳」が配布され、提供までの日常生活の注意点などが記載されていますので、疑問や心配な事があれば骨髄バンクのご自身の担当コーディネーターに伺ってください。
<参考資料>
・日本骨髄バンク「チャンス」図:チャンスより引用
・ドナーのためのハンドブック