キムリア®が登場する以前は、キムリア®治療の対象となるような患者さんには、化学療法が行われ、寛解の状態を目指した上で同種造血幹細胞移植に進むことが一般的でした。寛解に至らない場合は、移植を行ってもその予後が極めて不良であるため緩和治療(BSC)が選択される場合もあります。患者さんの状態によって一概には言えませんが、非寛解期移植における長期生存率は10~20%程度とされ、移植後に起こりうる様々な合併症のリスクもあります。キムリア®治療後の長期生存率はおおよそ50%程度で、長期にわたる合併症については今後のデータの蓄積が必要ですが、移植よりも少ないことが期待されています。従来の治療との比較においては様々な場合があり、必ずしもデータが明らかになっていないケースもありますので主治医とよく相談して決定する必要があります。