一般社団法人日本造血・免疫細胞療法学会 Japanese Society for Transplantation and Cellular Therapy

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3-1. 適応となるタイミング

最終更新日:2025年5月14日
リンパ腫に対するCAR-T細胞療法では、CD19というB細胞のマーカーを標的としているため、B細胞リンパ腫が対象となります。詳しくいうと、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、形質転換を起こしたろ胞性リンパ腫(FL)などが主な対象で、製品によっては縦隔原発大細胞型B細胞リンパ腫などやFLも対象となります。このうちDLBCLではCAR-T細胞製品ごとで、治療時期(前治療数:1ラインか2ライン以上か)および自家移植適応の有無で適応があるかないかが異なります(表2をご覧ください)。
表2 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対するCAR-T療法の適応
(注)2024年10月時点の適応を示す。
 
FLでは、抗CD20抗体(リツキシマブ、オビヌツズマブ)とアルキル化剤(シクロホスファミドやベンダムスチンなど)を含む前治療がある患者が対象となりますが、CAR-T細胞製品ごとで、治療時期(前治療数:1ラインか2ライン以上か)で適応があるかないかが異なります(表3をご覧下さい)。
表3 濾胞性リンパ腫に対するCAR-T療法の適応

POD24: 診断後24ヶ月以内に病勢進行が認められ、最初にFLと診断されてから6ヶ月以内に治療を受けた患者
改変GELF* 基準(FLに起因する症状、切迫した臓器障害、リンパ腫に起因する血球減少又はバルキー[巨大]病変、6ヶ月以上にわたる持続的な増悪)
*Groupe d'Etude des Lymphomes Folliculaires
 
以上のようにCAR-T細胞療法の適応は、製品や病型等により細かく規定されているため、ご自分の病型・状態でCAR-T細胞療法が治療選択肢になるかどうかは担当の先生にご相談ください。また、CAR-T細胞療法を行っている医療機関は、リンパ腫の治療を行っている医療機関のうち一部に限られています。このため、CAR-T細胞療法を行っていない医療機関でリンパ腫の治療を受けている方については、CAR-T細胞療法が治療選択肢となった時点で、CAR-T細胞療法を実施している医療機関にかかっていただき相談することをお勧めします。また、実際に治療を受ける際には転院して行うことになります。
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