一般社団法人日本造血・免疫細胞療法学会 Japanese Society for Transplantation and Cellular Therapy

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11-7. ワクチン接種

最終更新日:2019年12月24日

造血細胞移植を行うと移植前の感染や予防接種によって獲得された免疫力が年とともに低下したり消失してしまうことから、再度予防接種を受けていただいてウイルス疾患ならびに細菌感染症の発症を予防したり、発症しても重症化しないようにすることが重要です。

造血幹細胞移植患者に対する各種ワクチンの接種方法は健常人の場合とほとんど同じですが、ワクチン接種の開始時期については異なっています。原則として不活化ワクチンは移植後6ないし12ヶ月を経過して慢性GVHDの増悪がないこととされています。弱毒化生ワクチンは移植後24ヶ月を経過し、慢性GVHDを認めず、免疫抑制剤を使っていないことが条件です。また輸血や通常量のガンマグロブリン製剤の投与後3ヶ月以上、大量のガンマグロブリン製剤を投与した後では6ヶ月以上経過していることなどの条件があります。さらに接種順序として、不活化ワクチンから開始し次いで弱毒化生ワクチンへと進みますが、インフルエンザについては優先的に行うことが推奨されています。実際にワクチン接種受けていただく際には担当の主治医と相談していただき、「造血細胞移植患者手帳」を活用することで予防接種を積極的に受けていただくようにお願いいたします。

移植後のワクチン再接種は残念ながら現在のところ保険適応外となるため、全額自己負担となっています。そこで一部の自治体では造血幹細胞移植後の患者におけるワクチン再接種に対して助成を行っています。助成の対象となる各種ワクチンの接種可能な年齢や助成額についてはお住いの市町村によって異なることやその際には事前に手続きが必要となる場合もあることから、あらかじめ市町村役場にお問い合わせいただくか、市町村のホームページで詳細についてご確認ください。

ドナーは幹細胞提供後も免疫機能は正常に維持されていることからワクチンの再接種は不要です。

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