一般社団法人日本造血・免疫細胞療法学会 Japanese Society for Transplantation and Cellular Therapy

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12-1. 輸血について

最終更新日:2018年5月17日

造血幹細胞移植では、移植した造血幹細胞が患者さんの身体の中で働くことができる(生着)ようになるまでの間、輸血が必要になります。赤血球が足りなくなると酸素不足になり、息切れや動悸、だるさ、めまい、ふらつきなどの貧血症状が起きます。また、血小板や凝固因子が足りない時には、ぶつけてもいないのに紫斑(あお痣)ができたり、血が止まらなくなったりします。 このような症状を和らげるために、献血者から提供いただいた赤血球製剤、血小板製剤、血漿製剤を必要に応じて、適正な量を静脈内に点滴して補充します。

輸血に用いる血液製剤の安全性は、近年、格段に向上していますが、その副作用はゼロではありません。発熱、じんましん、呼吸困難、血圧の変動などといった免疫反応が起こることがあります。症状に応じて、免疫反応を抑えるお薬や、解熱剤を使います。また、輸血により感染症が起こることもあります。日本赤十字社では、献血製剤の感染症検査などを行い、安全な輸血用血液製剤の製造・供給に努めています。病院では、輸血を行った患者さんには、輸血後感染症検査をすすめています。

また、同種造血幹細胞移植では、患者と提供者で血液型に違いがある場合でも、移植禁忌にはなりません。その場合、患者と提供者、それぞれの血液型の組み合わせに応じて、下表のように、血液製剤を選んで輸血します。

患者と提供者と血液型が同じ場合には同型の血液製剤を輸血します。骨髄移植の場合には、大量の骨髄液が輸注されるため、血液型不適合の場合、あらかじめ、提供者より採取した骨髄液から血液成分分離装置などを用いて赤血球除去や血漿除去など特殊な操作を行います。

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