造血幹細胞移植を受ける患者さんには、かならず細胞を提供してもらう『ドナー』が必要となります。自分のきょうだいや親、子ども、いとこなど、血縁者の方がドナーとなる場合も少なくありません。そこで、そのドナーとなる方へどのようなサポート体制があり、どのように接することがよいのかいくつかご紹介いたします。
患者さんは医師から血液疾患と診断され、移植が必要と言われた時、まずは『ご家族でドナー候補となる方はいますか』と確認されます。そして、そのドナー候補となるご家族は突然自分が『医療行為の対象となるかも』という現実に直面します。そのため戸惑うご家族も少なくありません。ドナーとなるにはどのような条件があって、どのような検査が必要で、どのような副作用があって、どのような医療行為が行われるか、くわしく説明を受ける権利があります。そして、断る権利もあります。自発的な提供意思を守るために、移植施設(病院)にいる造血細胞移植コーディネーター(HCTC)や医師、看護師に相談してみましょう。造血細胞移植コーディネーターがいない場合、がん相談支援センターや相談室等にいる医療ソーシャルワーカーに相談してみるのもよいでしょう。HLA検査の前に十分な説明が受けられます。
ご家族がドナーやドナー候補となる際に、患者さんやドナー以外のご家族もドナーの方がどのような事を行うのか知っておく事も重要です。その際に参考となる資料をご紹介します。
◎小児ドナー説明用パンフレット(年少用・年長用)
『造血幹細胞移植~骨髄移植と末梢血幹細胞移植』
日本小児血液・がん学会のホームページよりダウンロードできます(ページ最下部よりダウンロードできます)。
移植が行われた場合は、これらの費用は患者さんの保険に請求(高額療養費が利用できます)されますが、もし移植できない場合には保険請求ができないため、全額自己負担となり、高額な請求となります。
『ドナーさんの情報』に詳細が記載されています。もしご家族がドナーとなった時、加入条件を満たして加入を希望される場合には、保険料は基本的に患者さんに請求される場合が多いのでご確認ください。