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鼠径部カテーテル抜去部からの出血・血圧低下の有害事象について

最終更新日:2022年6月8日

このたび、血縁ドナーの末梢血幹細胞採取において血圧低下を伴う鼠径部カテーテル抜去部からの出血の有害事象が報告されました。以下に症例情報とドナー委員会の総括を提示します。
先生方におかれましては、この事例を参考にしていただきガイドラインを順守した安全な造血幹細胞採取を心がけていただくようお願い申し上げます。

症例情報

  • 報告年:2022年
  • 事象名:鼠径部カテーテル抜去部からの出血・血圧低下
  • ドナー年齢:50歳台
  • 性別:男性
  • 採取幹細胞種類:末梢血幹細胞
  • 発現日:採取日
  • 転帰:軽快

総括:

末梢ルート無く、採取前日右鼠径部より中心静脈カテーテルを挿入、採取当日、アフェレーシスの工程は問題無く終了し、同日カテーテルを抜去した。10分程度圧迫し、止血を確認したが、立ち上がった際に挿入部より再出血を認めた(床が染まる程度、ヘモグロビン最低値10.1g/dL)。その後再度圧迫を行っていたところ、血圧低下、気分不良を認めた。

鼠径部カテーテル抜去部からの出血は以前より報告されており、不十分な止血処置や運動が誘因となる。カテーテル抜去時の速やかで十分な圧迫、止血の確認、その後の定期的な注意深い観察、運動負荷の制限を推奨する。

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