一般社団法人日本造血・免疫細胞療法学会 Japanese Society for Transplantation and Cellular Therapy

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核酸増幅法を用いたトキソプラズマ症遺伝子診断に関する検討

最終更新日:2020年8月4日

【背景と目的】

トキソプラズマ症は原虫であるToxoplasma gondii(T. gondii)による感染症です。本原虫の経口感染により感染が成立しますが、健常人の場合は、ほとんどが無症候性に感染し、生涯にわたり慢性感染(保虫者)に移行します。宿主の細胞性免疫が低下した場合に起きる後天性トキソプラズマ症は造血幹細胞移植や後天性免疫不全症で問題となり、しばしば致死的な経過を辿ります。

トキソプラズマ症の確定診断には病変部からの検体の採取が必要となりますが、病変となる脳や肺などからの検体の採取が難しいこともあり、血液や脳脊髄液中のT. gondii遺伝子を核酸増幅検査(PCR)法により検出することが海外では広く行われています。しかし、わが国ではPCR法は保険収載されていないだけでなく、ごく限られた施設でのみ実施可能な状況にあり、適切な診断がでていない状況にあります。そこで本研究ではT. gondii遺伝子のPCR検査を行い、その結果を臨床の参照情報として提供することを目的としております。さらに残余検体も用いて将来、汎用可能となる測定系(体外診断薬)の確立を目指すことも目的としております。

【対象】

以下のいずれかに該当する

  1. 我が国の医療機関においてトキソプラズマ症の発症が疑われる症例
  2. トキソプラズマ症の発症リスクが高いと考えられる症例

検査実施可能な検体

  1. 末梢血(全血が望ましい)
  2. 脳脊髄液
  3. その他(BAL液、ホルマリン固定していない生検組織など)

【実施期間】

現在既に開始されており、2024年3月31日まで


<主治医の先生方へ>
本研究は慶應義塾大学医学部倫理委員会の承認を得ております。最終的には先生方のご施設の判断となりますが、本研究では「他の研究機関への既存試料・情報の提供に関する届出書」をご施設の担当者へ提出し、承認いただくことで施設毎の倫理委員会の承認を必須としておりません。これはトキソプラズマ症が急激に進行する疾患であり、倫理委員会の承認を得る時間的余裕がないことを考慮しての対応となります。

詳細は当科ホームページを参照ください。
http://www.keio-hematology.jp/news/20200128.html

研究責任者
慶應義塾大学医学部血液内科
森 毅彦
〒160-8582東京都新宿区信濃町35
E-mail: tmori@a3.keio.jp
TEL: 03-5363-3785 FAX: 03-3353-3515

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