ヒトヘルペスウイルス6 (HHV-6) はほぼすべてのヒトに潜伏感染しているウイルスであり、臍帯血移植レシピエントの多くにおいて潜伏したHHV-6の再活化をきたす。HHV-6は大脳辺縁系に親和性が高く、HHV-6再活性化を来した患者の一部はHHV-6脳炎を発症することはすでに知られている。
同種造血幹細胞移植 (HSCT) の長期生存者では認知機能低下や易疲労感をしばしば来す。この原因の一つとして、再活性化したHHV-6が潜在的に中枢神経機能障害をきたしている可能性が示されている。本前向き観察研究では移植後のHHV-6再活性化と移植後の認知機能障害や生活の質 (QOL) 低下との関連について検討を行なう。
HHV-6の再活性化が臍帯血移植患者における移植後認知機能障害やQOL低下の原因の一つとなっていないかについて明らかとする。本検討は移植後認知機能障害の機序の解明につながり、将来的にはその予防法の確立につながる可能性がある。
多施設共同前向き観察研究。
登録症例についてHHV-6の再活性化および精神神経学的評価を行なう。
症例登録期間: 2018年12月3日から2020年12月31日まで
試験期間: 最終症例の登録から1年間
日本造血細胞移植学会 GVHD以外の移植関連合併症ワーキンググループ代表
大分大学医学部附属病院 血液内科 緒方正男
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大分大学医学部附属病院血液内科
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