一般社団法人日本造血・免疫細胞療法学会 Japanese Society for Transplantation and Cellular Therapy

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チサゲンレクルユーセルの規格外品の安全性と有効性を検討する観察研究(「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」の二次調査研究)

最終更新日:2025年9月9日

課題名

チサゲンレクルユーセルの規格外品の安全性と有効性を検討する観察研究(「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」の二次調査研究)

1.研究の対象

「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」に参加し、チサゲンレクルユーセル規格外品を投与されたB細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL),びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)及び濾胞性リンパ腫(FL)患者

2.東京科学大学 医学系倫理審査委員会の審査を受け,研究機関の長の許可を受けて実施しています。

3.研究機関の名称・研究責任者の氏名

1)研究代表者/責任者の所属・職位・氏名

東京科学大学 高等研究府 免疫・分子医学研究室 教授 森尾友宏

2)研究機関の名称・研究責任者の氏名

一般社団法人日本造血・免疫細胞療法学会 理事長 豊嶋崇徳
一般社団法人日本造血細胞移植データセンター 理事長 岡本真一郎
ノバルティス ファーマ株式会社 代表取締役社長 ジョンポール・プリシーノ
全国共同研究機関(別紙参照)

4.研究の目的・意義

チサゲンレクルユーセルは,再発又は難治性のCD19 陽性のB 細胞性急性リンパ芽球性白血病,再発又は難治性のびまん性大細胞型B 細胞リンパ腫及び濾胞性リンパ腫を適応症として承認されたCAR-T療法であるが,製造の結果として市販用の承認規格を一部満たさない,すなわち規格外(out of specification, OOS)となることが起こり得ます。

チサゲンレクルユーセルの使用を検討している患者さんでは,その他の治療選択肢が残されていないことも多く,チサゲンレクルユーセル規格外品による治療は,これらの患者さんにとって唯一残された選択肢となる可能性があります。このように、チサゲンレクルユーセルの治療対象患者の病状の緊急性を考慮し,再アフェレーシス,再製造が適切でないと判断される場合などにおいて,このような規格外品を投与できる仕組みが各国で設けられています。

日本においても,重篤で他に治療選択肢のない患者さんに規格外品による治療機会を提供するために,治験(CCTL019B2302試験、NCT02445248,以下B2302試験)として投与されているものの,B2302試験では長期的な追跡調査が行われていません。また,チサゲンレクルユーセルは全症例を対象に製造販売後調査が行われているが,規格外品は当該調査に含まれておらず,チサゲンレクルユーセル規格外品の長期の安全性及び有効性は明らかではありません。

この研究では,25歳以下の再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)患者,成人の再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL),及び成人の再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(FL)患者にチサゲンレクルユーセル規格外品を投与したときの,長期の安全性及び有効性を検討することを目的としています。

5.対象となる試料・情報の取得期間

チサゲンレクルユーセルの規格外品を投与されたALL患者及び非ホジキンリンパ腫(NHL)患者(DLBCL患者及びFL患者)を対象とします。研究対象期間は規格外チサゲンレクルユーセル1例目の投与日を開始日とし,規格外品の1例目の投与日から約8年後を終了日とします。

6.試料・情報の利用目的・利用方法

日本造血・免疫細胞療法学会(Japanese Society for Transplantation and Cellular Therapy,JSTCT)及び日本造血細胞移植データセンター(The Japanese Data Center for Hematopoietic Cell Transplantation,JDCHCT)が,「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」の二次調査研究として、製品に関する詳細情報に関しての追加の情報収集を実施します。参加施設において既に存在するカルテ情報を追加収集するのみです。

「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」に登録した情報と、この研究で追加で収集する情報とを統合したデータを用いて、チサゲンレクルユーセルの規格外品の安全性および有効性を検討します。

7.利用または提供する試料・情報の項目

「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」にて収集したレジストリデータから、チサゲンレクルユーセルの規格外品を投与された症例における合併症や治療効果などの情報を用いて解析します。また、二次調査として製品に関する詳細情報(規格外の理由、総細胞数 (cells/mL)、生細胞率(%)、総生CAR-T細胞投与数(cells))を追加で収集します。

8.当該研究を実施する全ての共同研究機関の名称および研究責任者の職名・氏名

本研究は,東京科学大学が主たる研究機関であり, 日本造血・免疫細胞療法学会および日本造血細胞移植データセンターが情報管理を行い, ノバルティス ファーマ株式会社が資金提供を行う産学共同研究です。

9. 試料・情報の管理について責任を有する者の氏名または名称

一般社団法人日本造血細胞移植データセンター理事長 岡本真一郎(データセンター)

10. 研究対象者またはその代理人の求めに応じて, 研究対象者が識別される試料・情報の利用または他の研究機関への提供を停止すること

「造血細胞移植および細胞治療の全国調査」登録時に, 登録情報の研究利用に不同意の方は本研究対象には含まれません。また、本研究(追加の二次調査研究)への診療情報の利用を希望されない場合は、下記相談窓口に申し出てください。

11. 他の研究対象者等の個人情報および知的財産の保護等に支障がない範囲内での研究に関する資料の入手・閲覧する方法

解析結果は論文として公表いたします。研究の概要(プロトコールの内容)については、求めがあれば担当医師が説明します。

12. 研究資金・利益相反

1) 研究資金の種類および提供者

この研究は、チサゲンレクルユーセルの製造販売元であるノバルティス ファーマ株式会社から研究資金の提供を受けて行います。

2) 提供者と研究者との関係

ノバルティス ファーマ株式会社は, 本研究の立案および本研究の実施に関わる研究費等を提供しますが、研究データの取扱いおよび解析には一切関与いたしません。

3) 利益相反

研究の明確性及び信頼性を確保するために、研究代表者及び研究者の利益相反については所属研究機関の規定に従って管理されます。利益相反が認められた場合にはこれを公表します。

※利益相反とは、研究者が企業など、自分の所属する機関以外から研究資金等を提供してもらうことによって、研究結果が特定の企業にとって都合のよいものになっているのではないか・研究結果の公表が公正に行われないのではないかなどの疑問が第三者から見て生じかねない状態のことを指します。

 本研究はノバルティス ファーマ株式会社から研究資金の提供を受けて行います。本研究の実施にあたっては、東京科学大学利益相反マネジメント委員会に対して研究者の利益相反状況に関する申告を行い、同委員会による確認を受けています。共同研究機関においても各機関の規程に従い確認されています。

13. 研究対象者およびその関係者からの求めや相談等への相談窓

神谷尚宏  東京科学大学病院 小児科
電話番号 03-5803-5249

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