ガイドライン委員会は、造血細胞移植に携わる移植医、一般の医師、看護師、歯科医・歯科衛生士、感染制御部、栄養士、リハビリ、移植コーディネーターなど、造血細胞移植医療に関与する多職種を対象として、造血細胞移植の適応、治療法、支持療法などについて指針を作成し、造血細胞移植の医療技術の向上と普及を図ることを目標とする。各地域、多数の施設で移植が施行されている日本の現状に応じて、全ての移植患者さんが質の高い標準的な移植が受け入られる体制を構築するには、造血細胞移植医療の質の担保と均てん化の基礎となるガイドラインの作成が不可欠である。
1997年に日本造血細胞移植学会にガイドライン委員会が設置され、造血細胞移植に関するガイドライン作成が開始された。初代委員長に森島康雄(1997年-2002年)が就任し、GVHDとCMV感染症に関するガイドラインが作成され、各項目ごとに冊子で刊行された。その後は、岡本真一郎(2002-2004年)、加藤剛二(2004-2008年)、豊嶋崇徳 (2008-2012年)、小林良二 (2012-2016年)、宮本敏浩(2016-現在)の歴代委員長に継承され、テーマごとに作業部会が組織され、多くのガイドラインが作成されている。2014年よりガイドラインは書籍化、学会HPにも掲載され、逐次アップデートが可能となり、より活用しやすいガイドライン作成を目指している。
*委員長 **副委員長